6月20日に、リクルートホールディングス本社にて、「グラフィックレコーディングをやってみよう!ワークショップ」を開催しました。
応募開始から1日で満席、キャンセル待ちが続くという大盛況ぶり。
増席したい気持ちは山々だったのですが。
ワークショップの内容上、参加者の方にケアが必要なため増席は厳しく・・・・。
「また開催しよう!」とグラフィックレコーディング勉強会スタッフ一同考え企画をはじめているので、またぜひご期待いただければと思います。
そんなわけで当日のレポート。
詳細はこちら
6月20日に、リクルートホールディングス本社にて、「グラフィックレコーディングをやってみよう!ワークショップ」を開催しました。
応募開始から1日で満席、キャンセル待ちが続くという大盛況ぶり。
増席したい気持ちは山々だったのですが。
ワークショップの内容上、参加者の方にケアが必要なため増席は厳しく・・・・。
「また開催しよう!」とグラフィックレコーディング勉強会スタッフ一同考え企画をはじめているので、またぜひご期待いただければと思います。
そんなわけで当日のレポート。
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産技大人間中心デザイン履修証明の単位も無事にとれ『教わる』機会がひと段落したところ。
春になって以降は社内でのOJT、社外ワークショップ、研修等で『教える』機会がぐっとふえてきました。
デザイン、グラフィックレコーディング、ジャムセッション、スティールパン、料理。
『教わる』機会をたくさんいただいた結果、『教える』についても「先生からこう教わると、楽しくてつづいたなあ!」という蓄積が自分の中にできてきました。
根底にあるのは芸事を極めるための手法としての『守破離』。
でも、今後自分が『教える』立場でプログラムをどうすべきか考える時、『守破離』を自分のことばにおとしてみようと思いました。
※補足
これは「まったくやる気のない人のやる気をマイナスからゼロに」という感じではないなーと思います。
態度が受動的ではなく、能動的に「やりたいなあ!」と思った人が、楽しく続けられて、育っていくための手法です。
いいたいことはタイトルのとおり。
可視化できないことの中にある大切なもの=予測不可能な、人と人との間にうまれる生命のような奇跡に、人は心を動かされる。
第16回情報デザインフォーラム「つくるをつくる」にてグラフィックレコーディングをしたところ、いろいろな方からの面白い示唆をいただくことができました。
また、今日(5/2)ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」2015で渋さ知らズオーケストラを見て、共通する思いっきり大事なことが含まれていたように思ったので、まとめてみようと思いました。
4/11(土)には『LEAN UX Japan Conference 2015』、4/12(日)には『第11回Brigadeワークショップ「Brigadeイベントにすぐに役立つ!グラレコで合意形成を加速せよ」』でグラフィックレコーダーとして参加してきました。
グラフィックレコーディングをやっていく中で、グラフィックレコーディングの練習法と活用法について「うおおお!」という気づきがありました。
いずれもグラフィックレコーディング勉強会の仲間と一緒に活動する中だからこそ気づけたものです。
ここ一週間、情報の視覚化にどっぷり漬かっております。
2月末に立正大学熊谷キャンパスで、グラグリッド三澤直加さんの講演・ワークショップ『描きながら考える会議』でグラフィックレコーダー&ファシリテーターとして参加。
2/28(土)には、産業技術大学院大学人間中心デザイン履修証明プログラム最後の授業にて、7時間くらいグラフィックレコーディングを描きまくっていました。
翌3/1(日)には仲間と立ち上げたグラフィックレコーディング勉強会、『グラフィックレコーディングをやってみよう!ワークショップ』にて全体ファシリテートを務めさせていただきました。
イベントの総括は会社のほうのブログでやるので。
この一週間で、情報を視覚化することについて特に考えたことがいくつか書いていこうと思います。
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ただいま有志で、グラフィックレコーディングのワークショップを企画しています。
過去3回のワークショップを経て、近々オープンな場でのワークショップ開催のお知らせをだせそうな状況なのですが。
ワークショップ内容を省察するたびに、自分にとっての「グラフィックレコーディング」「リアルタイムドキュメンテーション」「ファシリテーショングラフィック」ってなんなんだろうなって考えているので、いったんアウトプットしてみようと思いブログを書くことにしました。
グラフィックレコーディング・リアルタイムドキュメンテーション・ファシリテーショングラフィックにせよ。
私は常に「短期記憶が弱い自分でも何かを理解するために、まずは自分が把握できるようビジュアルによる可視化をする→それを何度も見直していって体にたたきこむ」漫画書くになったので自然と絵を書く頻度が減っていき、美大にいくような画力は身につけることなく、高校時代を迎えました。
グラフィックレコーディングぽいことをしはじめたのは、高校3年生、まさに受験生の頃です。
高校2年生の冬、サミュエル・ハンティントンの『文明の衝突』を読んで、政治にがぜん興味がわいた結果。私は理系志望(作業療法士等考えてた)→文系志望に転向してしまいました。
文明を生み出した歴史、その文明の境界で衝突が起きている、という論にとても影響をうけたので、世界のことを知りたい→当然受験社会系科目は世界史に。
で、まっていたのは怒涛の暗記です。
志望校は超オタク・重箱の隅をつつくような世界史出題で有名な難関校。
理系から転向して2年生終わりから受験勉強をはじめた身に、大量の世界史暗記が重くのしかかりました。
短期記憶が人より脆弱な私にとってその暗記量は辛く、案の定予備校授業で赤点連発。チューターさんのすすめもあり、クラスを落とすことになりました。
そこで出会った先生が、こういったのです。
「僕は1日の授業でプリント4枚分(ノート見開き2つ分)進める。翌週テストするから、毎日このプリントをはったノートをながめなさい。」
「問題を解いたら、間違えたとこや追加のポイントをどんどんこのノートに書き込んでいきなさい。絶対に覚えられるから。」と。。
先生のプリントは、とても見やすいものでした。
構造がはっきり見えて、毎日しかもそれを眺めるので、自ずとまず要素の『位置』が頭に入ってくるのです。
国民公会の次は、ヴァルミーの戦いか、とか。
次に、ノートの上部には国民公会、真ん中くらいに対仏大同盟、ページ下部にジャコパン派の恐怖政治がある、と思いだせるようになります。
そして、ある日ふと、全てが繋がってストーリーが頭のなかにわきでるようになるのです。
この自分のノートとストーリーが頭の中に入ると、世界史の問題が一気に解けるようになりました。
偏差値も上がり、数値的成果もでたことで。
「自分にはこのやり方があっていたんだ!」という確信を得ました。
その後(悪名高い)AO入試で運よく第一志望入学が決まったため、結局受験に世界史は使わなかったのですが・・・親に頼みこんで、予備校のこの先生の世界史授業は最後まで受け続けました。
この先生の『全ての情報がまとまって構造化されたノートを、必要なときに常に反復して見返す』という姿勢が、私のその後の仕事・学習態度に大きく影響しています。
ビジュアルによる可視化の分類は、グラグリッド三澤さんのスライドがとてもわかりやすいなーと思うので引用します。
このうち、私が実務で使っているのはこんなかんじ。
私はファシリテーションにがっつり入りこむことも多いのが特徴。
ファシリテーションに入った時は絵をかくより合意形成に意識がむくので、リッチなグラフィックを書くことはほとんどなく、構造化メイン・テキスト中心となります。
ユーザーインタビューの記録に、私は記録担当として入ってグラフィックレコーディングを用いています。
テープおこしをすると、インタビュー時間の2倍は時間が必要です。
1時間のインタビュー→2時間の書き起こしをしてると実務がまわらないので、グラフィックレコーディングで対処しているという状況です。実業務における時間圧縮まじ大事。
インタビュー開始中はがりがり書いて、エピソード同士をつなげます。
インタビュー中も記録してるので、ユーザーの旅のうちどこのエピソードが薄いのかがわかるので、最後にいくつか自分でも質問し、空白を埋めています。
このとき、聴き逃して書ききれなかった項目も質問。
おまけの5分くらいで俯瞰し「このユーザーは通しで何が言いたかったのだろう?」を構造化していきます。
ここでかいたグラフィックレコーディングをスキャンし、AS ISのカスタマージャーニーマップ完成。
その後1枚のグラレコカスタマージャーニーマップ紙を原文とし、分析を行います。
絵が中心なので直感的にユーザーの体験を理解できるし、みやすくて振り返りがすぐにできるので、重要事項の抜き出しがとっても楽になります。
ただ、書くときは相当の集中力が必要なので、一日ぶっ通しでやるとへろへろになります。
あと、ペンのインクのへりもはんぱない。
途中で愛用ペンのジェットストリームが切れると絶望的な気持ちになります。
ジェットストリームのなめらかさは、スケッチノートにかかせません。
※なお、このパターンのグラフィックレコーディングは社外秘のためだせませんでしたが。
写真のもののように、グラフィックレコーディングして模造紙にはっていく、というカスタマージャーニーマップも産技大でつくったのであげています。
※カスタマージャーニーマップ(tobe)、構造化シナリオ法のうちのアクティビティシナリオ(価値を達成するための『体験』のシナリオ、UIとかの言及はなし。)を伝えるのにも同じようなものをかいていますが。
個人的に、漫画を書くと特にストーリーをうみだしやすいなーと思っています。
マンガ(つながる絵)をかくことで、主人公がどんな利用状況にいて、どんなことを見て判断して、どんな感情となるのか…を統合して考え、チームメンバーに伝えるきっかけとなるので。
世界史ノートの思想が直接受け継がれたのがこのノート。
『全ての情報がまとまって構造化されたノートを、必要なときに常に反復して見返す』、そして業務を深く理解するために使います。
このスケッチノートに使うのは必ずスイングロジカルノート。
私のスイングロジカルノート愛は「お仕事での情報整理の救世主様、スイングロジカルノートを崇め奉る」という記事で語っています。
スケッチノートの便利なとこは、ノートをコピーすれば社内教育や引き継ぎに用いれる点。
グラフィックの量は多くはないですが、ある程度構造化してあるので、それみながらしゃべると伝わりやすいなーと思います。
※ちなみに、この写真のノートは産技大人間中心デザインの授業のノートです。
業務ノートはここまで情報つめきってはいない・・かな。
プロトタイプをたたき台に、皆の要件に対する発想を広げたり、収束させたり、合意形成していく場において使います。
以前はプロトタイプを人数分コピーして、会議でしゃべって伝達してたのですが。
「あそこの価格をここの価格表にもいれてほしい」とか、thatとかthisが多すぎになるのです。
しかも空中戦。みんな考えるのがめんどくさくなってきがちです。
最近関わった案件では、要件定義に関する合意形成を超短期で実施せねばならず。
印刷して会議で空中戦やって…てのがめんどくさかったので、プロトタイプを模造紙にはりだし、皆の意見を付箋に書きこんでプロトタイプの横にはって意見をだしあいました。
リアルタイムドキュメンテーションやってファシリテーションもしたところ。
一気に合意形成が進みました。
また、その張り出した模造紙を写真にとれば議事録もできるので、とってもらくちん。
反面、海外でのオフショア開発の人とこれをやるのは難しく、半ば納期に間に合わせるために強引にやって写真をおくったりしましたが・・・たぶん相手を困惑させてしまったかなと思っています。反省。
合意形成が必要な会議で空中戦になってくると、ホワイトボードにのりだして議論の流れを書きます。
上長がいようがいまいが、自分がわからなくなりそうだったら即書きます。
会議室のホワイトボードで「おばけ退治」をしている話でもふれたのだけど、「板書」の技術は会議の質を上げる上で本当に大事だと思うのです。
日本の会議で意外にないがしろにされているのが、議論のポイントを皆に読めるように大きく書き留めていく「板書」の技術だ。せっかくでてきたアイデアや議論の核を、ただ話っぱなしにしたり、書記や出席者が自分のノートにメモをとるだけでなく、皆野目の前に皆が読める形で大きく書き留めていくことは、議論の無用な繰り返しがへり、きちんと積み重なっていくためにも大切なことだ。
中野民夫 ワークショップ―新しい学びと創造の場 (岩波新書)
板書だけ書くということは少ないです。
たいてい自分が進行役をすることが多く、議論を進めることに集中するため、グラフィックへさく時間は自ずと少なくなります。
ファシリテーショングラフィックで、さくっと書けるテキストメイン、議論を構造化していくのが中心。
で、ホワイトボードを写真でとって参加者へ共有すれば、それが議事録になるので超便利です。
どのシーンにおいても大事なのは、「ビジュアル化することで、自分の言葉でストーリーを語れるようになること」だと考えています。
受験のノートなり、仕事のホワイトボードも全て同じで。
それをみながら「このときの合意形成はこういう流れで、こういう理由があって、こう決まった。」と自分が自分の言葉で説明できるようになるのが大事。
ぶっちゃけると、「構造化」はあまり理解してなくてもできてしまうのです。(用語すらわからない、超専門領域の議論はさすがに無理ですが・・・)
山岸ひとみさんがその点を指摘しています。
理解のためのデザインを瞬間的に行っているのが、個人的にいちばん感心する点。IA業務などをしている人は、じっくり時間をかけて同じことをする。それを瞬発力でこなしていく感じ。実は本人が内容について理解していなくても成り立つのが面白いところで、理解はしていなくてもキュレーションはできる。その感覚もすごい。
その仕事、蠍は留守です「グラフィックレコーディングとリアルタイムドキュメンテーション」
私もこの感覚はわかり、実は最初に『聴く』段階では話の半分も理解できていません。
プレゼンや会議なら『論点、論拠(エピソード)、意見』、ブレストなら『アイディア、(直感的な)感想』、自己紹介なら『その人のエピソードA、エピソードB』とか、「今何をいっているんだろう?」でまずは書きわけます。
同じ話がでてくることはよくあるので、同じ話は同じところにどんどんつけ足していきます。
その後、すきまでいったんすべて書いたものをみなおして、一点一点の理解をおこなったうえで、「この人はココまで何がいいたかったんだろう?」と考えます。
矢印書いてつなげたり、反発しあわせたり。
この構造化をすることで、議論や人の全容がだんだん浮かび上がってくるんです。ほんと不思議なんだけど。
この感覚はKJ法のそれに近いです。
KJ法の利点
・俯瞰していくことで、個別の事象への視点だけれは導けないような、包括的な視点で発見ができる(とされる)
・先入観、偏見を排して、新たな視点からの発見や問題解決策を導き出すことができる(とされる)
発想ファシリテーション論(3:KJ法) -産業技術大学院大学 「人間中心デザイン」
KJ法の「7:図解化、8:叙述化」の過程を、一人でやっていると考えるという状態。
ビジュアル化して「この人はココまで何がいいたかったんだろう?」と考え続け、つなげていくことが、『概念を整理してみた結果のつながりを見つけ、たりない何かを発見する』ことに繋がるのです。
ただ全てを書きだすだけはそう難しいことではありません。
聴いたことを分けて、つなげ、ストーリーを生み出し、「自分はこの議論をこうとらえた」と書ききることが、デザインの現場におけるビジュアル化においては一番大事なんじゃないかな、と思うのです。
だから私は、見えないものをビジュアル化するときは「自分はこうとらえた」って説明できることをひとつの品質としています。
自分が説明できそうにないなと感じた部分は、後からでもスピーカーに聞いて、理解できるまで書ききります。
自分が語れないストーリーを他人に伝えても、「意味がわからない」「ここってどうなの?」といつか言われ、答えに窮してやりなおすのがオチなので。
考え抜いてないことは、必ず人に伝わります。
自分がストーリーを語れるように考え抜いてこそ、プロジェクトでのメンバーの納得度や参加意欲が増し、ビジュアル化は真の力を発揮するのだと思います。
現場でビジュアル化をやってると、だいたいこんな流れが会議等の現場では生まれるな、と感じています。
「絵を書くのが下手だから…」て感じて気が引けてしまう方も、聴くこと・構造化はできるし、それだけでも板書の質・ひいては会議の質はぐんと上がると思います。
(もちろんこれから考えているワークショップは、絵が苦手な方でもトライできる「絵をかくこと」にもフォーカスをあてる予定!)
空中戦やらないで、どんどん手を動かして可視化して発想しよう。理解しあおう。
自分の、そして周囲のみんなのワクワクする現場づくりに、何か役立てるようになればいいなーとワークショップ設計しながら考えています。
グラグリッドの三澤さんのご紹介で、Code for Japan summitのアンカンファレンスで、グラフィックレコーディングをやってきました。
Code for Japanとは、『市民参加型のコミュニティ運営を通じて、地域の課題を解決するためのアイディアを考え、テクノロジーを活用して公共サービスの開発や運営を支援していく非営利団体』です。(Code for Japanより引用)
今年のサミットのテーマは、「コネクト」。日本におけるシビックテックの活動を広め、各地での事例や学びを共有することで、ネクストアクションを皆で考える為の場にしたいと思っております。
※シビックテック:市民がテクノロジーを活用して公共サービスなどの地域課題解決を行うこと
私が参加したアンカンファレンスは、ネクストアクションを皆で考える為の場です。
政府、自治体、企業、NPO、学生と皆の所属や職種はばらばら。
そんな多彩なメンバーと一緒に、いくつかのテーマに沿ってワークショップをすすめて合意形成を行いアクションをだす・また自分が何をできるのかを考えるのが目的でした。
全体の議論内容は、Code for Japan Summit 2014 アンカンファレンス #cfjsummit のまとめにおまかせして。
私はグラフィックレコーディング(時々ファシリテーショングラフィック)の立場から、ワークショップでの発想・合意形成を考えていきたいと思います。
※コアデイに実施された「シビックテックの活動を広める」という部分については、Code for Japan 2014 コアデイ #cfjsummit のまとめがとても詳しいのでおすすめ!