ビジュアルファシリテーターの阿呆な研究

「思い込み」の危険性とその捨て方~UIUX改善のために

立川断層の調査にて、人工構造物を断層がずれた跡と誤認したというニュースがあった。

質問なるほドリ:立川断層帯、なぜ間違ったの?=回答・鳥井真平

Q それにしてもどうして間違ったのかな?
A 佐藤教授は「思い込み」を原因に挙げています。断層があるだろうと言われてきた場所を「あるはずだ」と考えながら調べていたから、と言います。人工的な物が埋まっている可能性も失念していました。

この記事を読んで「ひとごとじゃない」と、私はぞっとした。
立川断層の件は、UIUX改善のときに落ちるポイントと、本当に似ているから。

詳細はこちら

スマホデザイン会議~UI/UX最前線~ #sdkaigi がステキすぎて鼻血が止まらない

表題のとおり。第六回 スマホデザイン会議 #sdkaigi に参加してまいりました。
テーマは「~UI/UX最前線~」。大好物であります。
大好物すぎて帰宅したとたん何故か鼻血が噴出し、只今鼻にティッシュをつめながらブログ書くはめになりました。変な病気じゃありませんように。

アートの世界観をデジタルで実現する手法

~蜷川実花監修カメラアプリ cameran 大城哲也氏~

まず登壇されたのは、大城哲也氏。リクルートホールディングスメディアテクノロジーラボ所属だそう。
メディアテクノロジーラボとは、リクルートで新規事業を開発する組織。アイディアプレゼンしてゴーサイン翌日からプロデューサー!作って出すくらいスピーディーな部署だそう。

なぜこのアプリを作ったか

カメラを作った背景:
迅速にグローバルでたくさんのユーザーにつかわれるアプリを作る
(広告費ゼロで)
カメラアプリを選んだ理由
・情報が多すぎて処理できない!という世の中の「不」
・ビジュアル化で処理できやすくしたい!
・カメラアプリって、かっこいいけどにたフィルターは多い
・まんいちヒットしてもすぐ似たようなアプリがでてくる
・開発のコード×東京のセンスで、唯一無二のカメラアプリをつくれないか?

コンセプトからUIのすすめかた

UIは紆余曲折。ゴールを明確にしよう!と考えた。ゴール=迅速にグローバルでたくさんのユーザーにつかわれるアプリを作る
(広告費ゼロで)=ソーシャルとパブのみで素早く満足と拡散を生む
発射台のチェック:コンセプトはツイートしやすい?
価値の瞬間:ツイートしたり、記事をかいたりしたくなるUX?
記者さんが何の変哲もないパソコンとったときにプロダクトは何をしないといけない?
女子大生が大学でDLして、お互いの顔をとったときにどうなってほしい?
チェックフロー
・コラージュアプリにする:ニナミカさんぽいけど、記者がコラージュするのはさすがに時間かかる。。満足できない。女子大生にだけささる
・画期的なUI:使い方がわからない。価値にたどりつけない。もったいない。
・GOになったUIは、シンプル、クリア、しかも3タップ以内に価値にたどりつけるように!
ダウンロードは迅速にできる?かどうかを確認

詳細設計(フィルター)のつくりかた

・どんな色が蜷川さんか、数値で表す?例:どくろが何個?
・どんなモチーフ?
・どんなテキスト?
・極彩色フィルタって、アプリでは無理じゃね?
→とりあえず何回かやってみよう!
・イケてる構図をニナミカさんと一緒に考えて蜷川さんらしさを考えた
■バスる人気の被写体
・ジャニーズ
・内田選手
とか
■拡散の様子
蜷川さんのツイートでいっきに広がった
8000ツイート
twitterのトレンドワードに
初日3万件ダウンロード
グローバルでのパブ
アジア核国でストア一位獲得
三日で50万ダウンロード 10日で100万ダウンロード

おもしろかったのは、ビジネス的な「迅速にグローバルでたくさんのユーザーにつかわれるアプリを作る(広告費ゼロで)」という思惑が企画前提としてあったという点。

おもしろそうなwebサービスを作っている会社だと、たいてい自分や周囲の「こういう不都合を解決するサービスをつくりたい!」から発しているようにみえてたのです。だからこそ、UXが考えられ、面白いサービスが生まれるのかな・・・と。

逆にいえば、マネタイズ命な企業が新規事業として何かをはじめるにはそういう「不都合を解決する」という視点にはなりづらい面もあると思うのです。不都合解決より、ビジネスとして成立するか、集客できるか、バズるかをまず考えてしまう。結果的につまらない、二番煎じのような企画になっちゃうか、あとはそもそも見向きもされないとか。
「ユーザーの行動にイノベーション」をおこすUXのあるべき姿からみれば、「バズらせる」って目的って、まさに手段が目的化したようなお題目だと思うのです。この目的掲げた時点で死亡フラグ。

でも、このcameranはバズることを前提としたUX設計をし(記者とか女子大生を考慮したうえでのUI等)、しかもユーザーに楽しんでもらうことができました。これって稀有な成功例だと思うのです。また、その稀有な事例こそ、実は事業会社が新規事業に求めている姿ではないかと感じました。

MobileにおけるGrowthHackerとは?

GrowthHacker.jp 高橋雄介氏

お次の登壇は、GrowthHacker.jp 高橋雄介氏。
おはずかしながら、GrowthHackerって私はじめてききました。。
「グロースハッカー」とよむらしいです。

・結論:UX Experts=GrowthHackers
・グロースハッカーって何?いろんな人の定義
「グロースハッカーは新しいマーケティング副社長だ。」
「製品を素早く広めるためにはMBAじゃなくAPI」
「グロース(成長)のために何らかのハックを施すことによって、製品の成長率を上げる」
「グロースを駆動するのは 口コミ、製品使用の副作用、有料広告、反復使用」
「少人数チームで顧客開発やリーンスタートアップする際にはエンジニアも顧客や市場について考えなければならない」
・グロースハック
グロース(成長)にフォーカス
技術的なハックを用いる
製品のマーケティングや全社的な事業成長にかかわる
・グロースハッカーって?
素晴らしい製品体験を作り、製品がおのずと成長できるようにするエキスパート
グロースする製品を作る専門家
売れる製品を作る専門家
少人数で、広告費をかけず、定量定性的データを用い、繰り返し素早く改善していって、ユーザーが満足するようにする人。
・FBやtwitterなどですぐれた成果をのこしたグロースハッカーの方が、ノウハウを共有していった。シリコンバレーの文化。

きけばきくほど、グロースハックって、UXUI改善テストしまくってるDeNAの事例や、リクルートライフスタイルの事例を思い出さずにはいられませんでした。
実はグロースハック的な手法は有名ECサービスでは当たり前のように実施されている施策なのですが、他方、参加者の方々での実施率が低いことにも驚きました。また、自社でも「ABテストって大事かもね」と思いつつ、あまりできてないという状況もあります。理由はたぶん、「何をしていいかわからない」から。もしくは「手が回らないから」。

・グロースハックの6ステップ
トラッキングする
理解する(データから製品を使うユーザーについて)
優先順位をつける 自分たちのKPIに直結する課題に
デザインする 作文する(昨日、UX UI 文章)
実装する
計測する(戦略を調整しつつ123に戻る)

上記を見て、何をすべきかは頭ではわかるかもしれません。でも、どうやればトラッキングできるのか、どうやればユーザーの動向を理解できるのか、優先順位はどうつけるのか、何をなおしたらいいのか、どう計測すればいいのか・・・そんな疑問を目の前にしたら、高い壁のように感じるのも無理はないのかも。

ABテストについては、個人的には小川卓さんの「Google アナリティクスの新機能「ウェブテスト」でサクッとA/Bテストにトライ」が一番わかりやすかったです。おススメ!
ちなみにそういうグロースハックの成果はさまざまなサービスで顕著にでているとのことでした。

・例:FBにおけるエンゲージメント 写真投稿とタグの機能を磨き上げる=友達にタグづけされた使ってないユーザーがもどってくる・例:twitter:トップの15%がログイン→25%がログイン  グロースチームだけでデザインを改善

とかとか。
新規構築も楽しいけど、サイトを成長させる、グロースハック的な仕事、私は大好きです。
なんか、信長の野望(天翔記・将星録あたり)をやっているような気持になるのです。

最初は清州城近辺だけの織田家だけど、ちまちま商業値あげて金もうけて、その金で鉄砲買って、信長に少人数でも鉄砲もたせて斉藤家、今川家に攻め入るあのかんじ。
斉藤家の稲葉山城をとったら、岐阜城に改名→商業がっぽがっぽでさらに鉄砲しこたまかいためて、滝川一益や羽柴秀吉の鉄砲隊を編成した時の喜び。周囲が敵だらけになるけど、前線に信長筆頭に最強な奴らあつめて、奥地でひっそり二軍つくって内政だけさせてたら気づいたら金も米も上限までたまり、農業値商業値MAXになってる、とかね。。だけどそこに武田軍が牙剥いてくるので、そこへの配備もしていけてる一軍’を急きょ配備したりとか。増えていく織田家の家紋。もう幸せでしょ。
(あと島津あたりでやるのが好きです)

とまらないのでこのへんで割愛。

モバイルが切り拓くマルチデバイスエクスペリエンスの未来

楽天 脇坂義則氏/安藤幸央氏

ラストは脇坂義則氏と、安藤幸央氏。
4月末、「モバイルフロンティア」という翻訳本を出版されるそうです!

なぜモバイルなのか?

・契約者の5割がスマホ、出荷台数の7割がスマートフォン
・モバイルのトラフィック増加
・メディアの進化
・スマホ発のサービス LINE Pathなどなど

スマホの特徴

(1)いつでもどこでもネットに接続できる
→電車、お店、歩きながら、とか固定されない環境
利用状況は断片的
モバイルならではの体験を作ることにフォーカスする
デバイスの制約、環境の制約、人間の制約を考慮する
(2)注意散漫、行動がさえぎられることを前提に。
PCは固定されてる。スマホは画面せまいし、ネットワーク接続もうまくいかないことも。
人と話しながら、まわりをみながら、とか集中せずに使う人が多い
使ってるうちにバスにのる、とか、電話かかってくる・・・とか。マルチタスク→継続的注意力断片化
中断しても再開できるように。メニューを深くしない。すべてのコンテンツをみせない。不要なものはそぎとる。

(3)認知的負荷や機会費用を減らす
・認知的負荷を減らす
・機会費用:コンテキストが変われば、代替案を選ぶ費用も変わる

デバイスエコシステム

モバイルを含めたエコシステムが構築されている
・一貫性を保持する
各タッチポイントのUX(デザイン、コンテンツ、インタラクション)に一貫性をもたせること・状態の保持
クラウド スマホで行った処理をPCでも同期できるように

・デバイス間の移動
あるデバイスで利用しているコンテンツをほかのデバイスでも利用できること

UXのパターン

UX:クラウドとアプリを基本単位としてデザインする。スマホの画面は狭い&通信環境がよくない→マトリョーシカパターン(ドリルダウンしてみせてく)、HUB&SPOKEパターン、BENTO NOX 全部の情報を一度にみせらんないから隠す
・入力方法→タッチ入力、音声、画像、GPS いろんな状況で使いやすくしてあげるように。
UI:
・アニメーションの法則
ディズニーのアニメーションの12原則
例:iPhone 時計の針が秒針すすみすぎてちょっともどる動作
・良いアプリをたくさん自分で使い込む。たくさん探す。
・良いものが、なぜよいのか、自分の中で分析、分解する
・常用アプリが更新したら、どこが変わったか分析する
・必要なのは「意味のある」動きだけ。単一画面内での動き。
・コンテンツがオオ様。直接捜査。UIは本来なくていいもの。
・インターフェースは媒介物、人々のインタラクションを考慮
・指がふれて捜査する瞬間は画面がみえてないことを考慮
・使っている人を観察する 5人の仕様で85%の問題は解明
・情報の密度をおとす。注目すべきところを演出する。
・中断されることが前提。途中から始まること前提。
・iphoneとアンドロイドを同じにする必要なし 一人一台
・外にでて使う。ストレスフルな状況下でつかえる。速度重要。

もうこの要素だけとっても。スマホ担当者はモバイルフロンティアという本は、絶対必読!と思いました。
PCだけ担当していると、「駅のホームでスマホで検索し、家のPCで商品を買う」のカスタマージャーニーマップの後半しか見えないもの。
一つのサービスの中でPCはPCの、スマホはスマホの役割がちゃんとある。用途や利用状況が違うんだから、同じである必要性はまったくないんです。でも、サービス提供者側はそれを考えずに「PCと同じものの実装」を短絡的に考える人も多いなあと思います。

スマホというコンテキストでは何が必要か?
この点において、網羅された書籍がでるのは自分のためにもうれしいし、今後私と同じようにUXUI改善をしていくメンバーへの情報共有(入口)としても、非常に待望できる一冊になるのではないかと思います!
発売日がいまから楽しみで仕方ありません☆むふふ!


※引用元 How Apple Has Changed The World In Just 7 Years

このセッションでは最後に、「間違いなくモバイルの時代」と述べられていました。
2005年にはおごそかで写真をとることがあまり考えられなった場所。でも、2013年には人々はスマホで写真を撮り、その写真が拡散されていく・・・それを証明した写真がこの一枚なのかもしれません。スマホによって、人々の行動がかわり、文化そのものが変容しているのです。

そんなモバイルの時代にたちあえたことが、おもしろくっておもしろくって仕方ありません!
さあ、考えることはたくさんあるぞ!まずは鼻血をどうとめるか・・・・

リクルートライフスタイルのUXデザイン #RLSUX にいってきた(2)

ひきつづき「リクルートライフスタイルのUXデザイン」の続きです。
前記事:リクルートライフスタイルのUXデザイン #RLSUX にいってきた(1)
お次のタイトルは「UXデザインを活用したスマートフォン開発のクオリティ改善」です。

UXデザインを活用したスマートフォン開発のクオリティ改善

登壇されたのは、森澤思温氏。スマートデバイス開発グループという所属だそう。

・リクルートライフスタイルのスマートフォンアプリはトータルでもうすぐ3000万ダウンロード。
・二年前、最優先でアプリをリリースしはじめた。ただし、2011年9月 プロダクトのクオリティが低く、アプリのレビューコメントがさんざんだった。

そこでならんでたアプリのコメント、うろ覚えなのだけど。
「使えない」「わけわからない」というような、抽象的かつ一言のコメントばかりでした。
開発者としては、そうしたコメントを読んでネガティブな評価ということはわかっても、じゃあどうすればいいのか?は皆目検討つかないと思います。

そこで、森澤氏をはじめとした担当者は、開発する段階でユーザーを理解し、行動をあらいだし、さらに開発がすすむごとにテストをしてアプリの精度をたかめていったそう。

開発時にやったこと
・ユーザー理解
・プロトタイピング
・ユーザー評価
・ペルソナを持つ
例:家族友人旅行のひと=人に相談するというフロー
出張の人=一人で直近の宿を予約する
・ユーザーの行動シナリオ
どの段階でどの情報に出会えるといいんだろうね、というのを洗い出した。

「ユーザーの行動シナリオ」では、カスタマージャーニーマップを書いていたように見えました。

・仮説を施策へ
各箇所でテストを行い、ユーザー評価を実施。
・ウォークスルー 開発初期からUX、IA破綻してないか確認
担当者が、ユーザーシナリオに従い各ステップで問題ないかを確認
・UIレビュー
スペシャリストが、UI 短期間で効率よくUI改善するためにチェック。 各画面のUIを確認
・ユーザーテスト
作り手やレビュー者の思いこみのない視点で確認 こちらが想定している使い方で本当に使えているのか確認

さて、公開前にテストを実施して、クオリティを高めたあとは。
おなじみ、ABテストの登場です。
ABテストをぐるぐるまわして、アプリの品質を高めていくという狙いがあります。

お話をうかがっていると、まさに基本的なUXデザインのフローを忠実にまわしている、という印象。
でも、その基本的なところこそ、組織で実施するには難しい点もある。UXデザインのフロー(ユーザー像の共通認識をもって作る→随所でのチェックと修正の反復)って、ウォーターフォールの既存プロジェクトにおいては、実施することじたいから、理解をえなきゃいけないから。
樽本徹也氏のアジャイル・ユーザビリティ ―ユーザエクスペリエンスのためのDIYテスティング―ではこう論じられている。

開発チームにユーザーテストの実施をもちかけても、最初はなかなか了承してくれないかもしれません。彼らはスケジュールに追われていて、新たな活動を行う余裕は肉体的にも精神的にも乏しいからです。

そんなときに、つい「まずはテストを行って、その結果をフィードバックしたほうが開発者やデザイナを説得できるだろう」と考えて勝手にテストしてしまう人がいますが、これはまったく逆効果です。

製品は微妙なバランス(つまり妥協)の上に成り立っています。現在の設計に至る”社内政治”を十分に理解しないまま、テスト結果だけを掲げてチームミーティングに乗り込んでも、それは作り手から見れば混乱をもたらす邪魔者にすぎません。

(中略)

絶対に無断でテストしてはいけません。作り手と評価者の利害が対立するような関係では反復デザインはうまく機能しません。テストを実施する前に、まず、作り手と評価者の間に十分な信頼関係を構築すべきなのです。

テストすべき。
そんなの、みんな心の底ではわかってると思うのです。
でも、目の前の納期にあわせるため必死こいて作ってる中で、ある日突然「テストが大事だからやるよ、また修正発生するよー、どんな修正発生するかテストしないとわかんないけどね」という進行を共有したとしたら。まあそりゃキレると思います。人間の体力は有限です。

だからこそ、「いいもの作るためにリリース前も後もテストするぞ!」という進行そのものを、チーム(含上長の方々)で合意しておくということ、テストの価値を認識することはとっても大事なんじゃないかなーと思いました。

UXデザインは、組織をデザインすることにほかならないのかもしれません。
組織といえば。すごいなあーさすがリクルートライフスタイルだなーと感じたのは以下。

・他のチームとテスト結果をためている。
サービスの抱えるユーザー数が多いので、テストデータが短期間でたまる。さらに主要サービスでの相乗効果も。ホットペッパー、ホットペッパービューティー、ポンパレ、じゃらん各サービスがテストを実施、そのノウハウを相互にシェアしてるので4倍のスピードでノウハウがたまり、施策の精度があがる。

これがほんとにほんとに、うらやましゅうございます。
自社ではUIUXでのテストはやってるけど、サービス規模が格段に違うので、規模が大きいとテストデータもノウハウもたまりやすいというのがステキ。胸がきゅんきゅんします。

リクルートライフスタイルが考えるUXデザイン

最後のまとめは、吉村宏氏。

・なぜUXデザインを行うのか
ビジネスの成功の確率を上げるため/ビジネスの失敗確率を下げるため

UXデザインには、まったく存在しない価値をうみだしユーザーの体験を変える=イノベーションをめざす、という解釈もありますが。webサービス運用改善の現場でより活用する場合には、イノベーションというよりは小さい改善を積み重ねて積み重ねて、成果をふくらましていこう・・・というようにUXデザインをとらえるんだなあと実感しました。
サービスはつくるだけじゃだめなんですよね。そこから運用してチューニングしていくことこそ大事!

また、今回のセミナーで、それぞれの立場から話したという点についても言及いただきました

・立ち上げ:大型プロジェクトを成功させるUXデザイン
プロジェクト推進 はやい合意形成

・成長:UXデザインを活用したスマートフォン開発のクオリティ改善
PDCAサイクルぐるぐる

・成熟:リクルートライフスタイルの UIUXチームについて
深い観察から新しいことの発見
データでみえないことを考える、UX探索

・UXデザインは何のため?
誰でも当たり前につかえる実用性をもつように
・プロダクト全体設計
ガラケーとPCでよかったけど、今はデバイスが多様化している。PC、スマホ、タブレットなどなど。サービス特性によってはどの端末を使うか当然違いもうまれる。
・例えばスマホ。
決済:価格が低いと気楽に購入できる。価格が高いとユーザーはより閲覧よりに。
端末によって役割が違うことを理解し、どうデザインするか?を考えるべし。

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おまけ
懇親会に参加させていただきました。素敵な方々がたくさんいらしてたと思うのですが、基本私はひっきーなので壁の花(ただしドクダミ的ひっそり感)やってて多くの方とははなせず(´・ω・`)。懇親会で懇親できる方尊敬します。。。

懇親会でお話いただいたじゃらんのiPadアプリの話は、まさにイノベーション!的なUXデザインのお話だったと思いました。
脱WebサイトのUIを掲げ、プロトタイピング二ヶ月以上みっちり行い、ユーザーテスト20人以上やって好評価を得て、リリース→ユーザーからも評価○→Good Design賞受賞!だったそう。

同じ会社でイノベーション的なプロジェクトあり、ビジネス改善的なPDCAぐるぐるもやってたりと、リクルートライフスタイルさんのUIUXチームは非常に濃厚な施策をしてる印象でした!
企画してくださった方々、ありがとうございました。お礼申し上げます。


おまけ2
この記事でもふれた「アジャイル・ユーザビリティ」、UXUIデザイン実務考えるのにすてきすぎたので、近日中にブログで色々言及したいと思います♪現場で同じようにサービス改善携わる人必読かと!!

リクルートライフスタイルのUXデザイン #RLSUX にいってきた(1)

久々にUX系セミナーのまとめです。
参加したのは「リクルートライフスタイルのUXデザイン」というセミナー。
弊社と同じくデータドリブンな会社のリクルートライフスタイルさんが、どんな風にUXUIデザインを進めるのかが気になっていたので、セミナー知ったときにはるんるん気分でした。

ちなみに。私と同様の人が多かったようで、この勉強会たいそうな人気!参加者50人に104人が応募されていました。しかも私は申し込みが最後から2番目・・・という状態だったので半ば諦めてたのですが。運良く抽選にあたり参加することができました。ありがたやありがたや。なむなむ。

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Web制作会社と事業会社の違いを考える-男と女のラブゲーム風味-

Web制作会社から今の事業会社(旅行系ECサイト)に転職したての頃、先輩から「Web制作会社と事業会社は違うから」と、はっきり言われた。
私はもともとWeb制作会社時代はずっとディレクターで、転職後もディレクター。事業会社は『数字を追える』というミッションがある程度で、制作現場はそうかわるもんではないのかなーとうすら思っていた。

それから4年。あのとき先輩が言っていた「違い」をあらためて痛感する日々が続いている。
例えるなら、同じ人間だけど、男と女くらいの違いはある。男と女のラブゲームにたとえつつ説明してみる。

Web制作会社と事業会社のラブゲーム

Web制作会社(以下「」)
事業会社(以下「」)

(制)納期すぎたのは あなたのせいよ
(事)弱いユーザーの反応をー!
(制)見積もり超えたのは あなたのせいよ
(事)素敵な御社のデザインでー!(叫:リカばるのー)

(制)お久しぶりね あなたが発注するなんて
(制)噂をしてたの ディレクターの勘ね
(事)仕事のせいさ いつでも頼るのは
(事)御社のことだけさ
(制)嘘つきね
(事)困らせる
(制)納期きついね
(事)わかるだろ
)詰めて与えて 工数を〜

(制)納期すぎたのは あなたのせいよ
(事)か弱い担当者の尽力よー
(制)納期決めて
(事)納期決めて 帰りたい
)修正あり 変更あり 古い仕様
)Web制作会社と事業会社のラブゲーム

(制)知らないどこかに 発注なんかしちゃ
(制)いやなの いい会社がここにある
(事)キレイなUXデザインには他社もいる
(事)弊社のサイトに実装するのさ
(制)約束を
(事)契約書で
(制)幸せを
(事)ユーザーへ
)せめてひと案件のコンペをば

(制)納期すぎたのは あなたのせいよ
(事)か弱い担当者の尽力よー
(制)納期決めて
(事)納期決めて 帰りたい
)修正あり 変更あり 古い仕様
)Web制作会社と事業会社のラブゲーム

替え歌元:男と女のラブゲーム

詳細はこちら

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