ビジュアルファシリテーターの阿呆な研究

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web業界で、30代女性がリミットを設ける難しさ

img_140629今しかない。
デザイン、技術の勉強、仕事に全力をかけられるのは今しかない。
もうすぐ32歳という年齢を考えると、そんな現実を痛感する。

いつでも挑戦できそうな環境にいるということ

web業界は不思議な業界だ。
30代後半の人でも結婚していないのは割と当たり前。
自分の父親・母親の年齢(私が12歳のとき38歳・35歳だったとか)を考えると、昔の父母の印象と、先輩たちの印象は全然違う。
きっと自分の印象もそうなんだろう。

26歳での結婚、というとたいてい「早いねー」といわれる。
もちろん、昨今は晩婚化の傾向であり、web業界に限った話ではないと思う。
ただ、web業界は業界自体が新しいがゆえ、結婚が社会的信頼、社内での立場に影響することは少ないなあと現場では感じてた。

銀行や官公庁等に勤める友人たちは異口同音に「組織内で『結婚=社会的信頼が固まる』とみられる」といっていたが、web業界でそう感じることはほとんどなかった。

と同時に、子供を産んで育てている先輩女性と出会う機会も少なかった。
多くの人は独身か、DINKS。
子供がいる男性も、いきいき働いている。
(で、たいてい奥様が中心に子どもをみていらっしゃるように見える。)

そんな中にいると、いつでも勉強できそうだし、いつでもスキルアップや転職へ挑戦できそうな気がしてくる。
でもたぶん、それは『子どもを産むこと』前提で考えると錯覚だ。
リミットも同時に考えなきゃいけないんだと思う。

リミットを自分で設けることの難しさ

子供のころは中学受験、高校受験、大学受験…と、年ごとにリミットがせまってきた。
周囲もおんなじだったから、「リミットにむけて、準備をしなきゃいけない」って自然と塾とか予備校へ通い始めるなど、行動を始めていた。

このリミットを自分で設けるのは、実はけっこう難しい。

仕事や技術なんて、好きでやればやるほど、深くなり広くなり、おもしろくなるもんだ。
仕事が落ち着いてから、なんて言っていたらいつまでもリミットはやってこない。
年齢という客観的な数値で、無理やり自分を区切るしかないのだ。

無理やり区切ったら、「今しかない」が出てくる。
その今だって、いつまで続くかわからない不安定な「今」だ。
その「今」を大事にしなきゃって痛感した。

いちばんやりたい仕事と、それにまつわる勉強をしようと決めた。
もしかしたら途中でリミットがくるかもしれないけど、きたらきたで切り替えればいい。
それまでに積み上げたものは、絶対に先に生きてくる。
そう思わないと、何一つ新しいなにかにふみだせないんじゃないかと思った。

ガツガツしてるのは、自分がこの先も楽しむため

「なんでそんなにガツガツしてるの」と同業の男性から言われたことがある。
そんなん決まってる。
男性にはないリミット、確実に開くであろうブランクがあるってわかってるからだ。

男女関係ない、同じ業界で生きていくんだとしたら、その期間もあると認識したうえで戦わないといけない。
自分が人生で一番好きなこと―伝えるものをつくる―を楽しく、もっと深く、やりつづけるためだ。

「鳴かぬなら 鳴かせてみせよう ほととぎす」と秀吉はいったけど。
「来ないなら 狩りにいきましょ こうのとり」だ。

こうのとり召喚が難しいことなんだってのはここ2年で痛感した。
そもそもそ難しいことなんだから、狩りの成否なんてしったこっちゃない。
できうる過程を経て、狩りが成功しようが失敗しようが、楽しく仕事しつつ家庭をまわす方法を考えるだけだ。

でも、かけた「今」の時間は詰みあがる。
絶対に無駄にはならないって思うんだ。

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