8/9(土)、ついに産業技術大学院大学の履修証明プログラム「人間中心デザイン」が開講!
2013年度に参加したかったけど開講されず涙をのんだプログラムゆえ、無事合格して授業へ参加できるのは嬉しい限りでした。
産業技術大学院大学「人間中心デザイン」は、以下3つのユニットに分かれています。
- 人間中心デザインデザインリテラシー編
- 人間中心デザイン方法論編
- 人間中心デザイン応用演習
人間中心デザインと関連分野の理論・知識を習得した後、具体的な手法を学び、演習で技術を習得していくという流れです。
初日の今日は、人間中心デザインデザインリテラシー編の「人間中心デザイン入門」でした。
講師は千葉工業大の安藤昌也准教授。内容もりもり。
未だ消化できってはないですが、もぐもぐ反芻するために気になったトピックについて記録を残していこうとおもいます。
たぶん次の授業までずっともぐもぐしてる予定。
授業の参加者について
・私と同職種の、webディレクターが多い印象でした。
・2012年度は事業会社多かったそうだが2014年度は受託側の人が増えた、とのこと。
・web系の事業会社の方も。産業計測機器の会社の方や、印刷会社の法務の方、キャノンやリコー等の複合機の会社の方や、製品会社の方などなど。知らない世界のデザイン話聞くのは楽しい。
なんで人間中心設計がもとめられるようになってきてるのか
- ユーザーと作り手の関係に市場やメディアが介するようになり、その距離が分離していった。その結果作り手がユーザーのニーズを理解しづらくなってしまったから
- 人と道具のインターフェースが変わり、人が機械にあわせていたのが、機械が人にあわせる必要性がでてきたから
- システムが巨大・複雑になり、ヒューマンエラーが社会に及ぼす影響が大きくなったから
産業の発達により、遠くなってしまったユーザーと作り手の距離。
この距離をなんとか縮めて、人にあう機械を作っていこうという動きなんですね。
今回受託制作の参加者が多かった点ともなんだか符合してるなと思います。
事業会社でサービスを運用している人のみならず、受託制作の現場にいる作り手も「ユーザーの利用状況を実際に見て、理解してものづくりをしていくことがデザインの価値」と考えるようになってきたのかもしれません。
人間中心設計の教科書、ISO9241-210
インタラクションの人間工学=ISO9241シリーズとのこと。
用語定義からはじまりました。大事なのでぬきだし。
システムの使い方に焦点をあて、人間工学やユーザビリティの知識と技術を適用することにより、インタラクティブシステムをより使いやすくすることを目的とするシステムの設計と開発へのアプローチ
(インタラクティブ)能力にもっとも幅がある人々にとっての製品、サービス、環境または施設のユーザビリティ
あるシステム、製品またはサービスが、指定されたユーザーによって、指定された利用の状況下で、指定された目標を達成するために用いられる際の、有効さ、効率および満足度の度合い
製品やシステム、サービスの利用、および/もしくは予想された使い方によってもたらされる人々の知覚と反応
私個人でいうと、アクセシビリティってユーザビリティに内包されるようなイメージでした。
ユーザビリティのうち、障害のある人への対応、スマホやフィイーチャーフォン等様々な端末においても情報を取得できるようにするイメージ。
ただ、今回の話だと関係性は逆で、アクセシビリティが、「指定されたユーザー・指定された状況下・指定された目的を達成する」ユーザビリティをたくさん内包するとのことでした。
人間中心設計の原則と、人間中心設計の計画
人間中心設計の原則は以下6点とのこと。
- ユーザー、タスク、環境の明確な理解にもとづく設計
- ユーザーが設計と開発の初めから終わりまで関与
- ユーザー中心評価によって駆動し精緻化される設計
- 反復的プロセス
- 全体的なユーザーエクスペリエンスに取り組む設計
- 多様な専門分野のスキルや視点をふくむ設計チーム
「ユーザー、タスク、環境の明確な理解」とある中で、ユーザーのみならず、他ステークホルダーグループにも注意を払うことってすごく大事だと痛感しています。
どんなにいい体験をユーザーに提供するサービスを考えても、運用がまわらないとユーザーへ体験を与え続けることができないので。
また、広告、ブランディングといった点の考慮も、「全体的なユーザーエクスペリエンスに取り組む設計」には必須だなと感じるフェーズにいます。
私はサービス開発のうちUIデザインお仕事をしており、その力の大きさを実感していますが、全ての課題がUIデザインだけで変えられるとは到底思いません。
変えられるのはユーザーがそのUI使っている間だけ。
「あれがほしいなー」と考え始める予期的UXを生み出したり、「○○ができたんだ」というユーザーの自信である累積的UXをどう新しい体験へ導くか、を考えると、マーケティングとか広告、ブランディングの領域に踏み込まざるをえないです。
ISO9241-210になって、計画の対象範囲、「システム開発プロセス全体」から「製品ライフサイクル全体」になったそうです。
ライフサイクル全体を考えるなら当然、責任もリソースも、開発プロセスを見る異常に必要なわけで。
全部自分一人でやるわけにはいかないので、複数パートで横串通してせーので組織全体で取り組むのが必要ですが・・・・いうは易し、行うは難し、ですね。
ユーザビリティ
授業ではテレビ東京「トコトンハテナ:年をとると見づらいものは何?」の一部を見ました。
テストユーザーの70代前後の方々が銀行のATMを使うのですが、
・暗証番号入れるところに金額いれようとする
・振り込みのはずが、公金収納払いこみボタンをおした
・金額数値入力後、「円」というボタンがあると思って探したけどなくてタイムアウト
・信用金庫ではなく信用組合を選ぶ
など、タスク達成できない様子を目の当たりにしました。
なんでタスク達成できないかは、「課題分割ができないから」という話が印象的でした。
・人は複雑な課題をより単純な課題の組み合わせに分割しようとする。
・機械音痴のひとは、課題分割を行わないなどの特性があることを示した。
・課題分割・・・タスクを詳細化する能力
・機械音痴の人はできない、ではなく、やらない。あるいは仮定するのとは全く異なった形で課題分割を行う。(やらなくても生きていけるから・・・)
・課題分割方略を教えて(朝起きて服を着る話)すると、達成時間、エラー率が統制群よりよくなる。
ウィザード形式は、課題分割をしないので、課題分割しない人にとっては使いやすい。
ATMでも、カンタン画面とよばれる課題分割をしない、ウィザード形式でテストすると。
テストユーザーたちはタスクを達成できるようになっていました。
ただ、気になったのは、「じゃあ、どうやればこの人たちがカンタン画面を使ってくれるんだろう」「ていうかそもそも、どうやればこの人たちがスムーズに振り込みできるようになるのかな?」という点。
そもそもATMで迷うのが怖く、「使えないのはカッコ悪い!」と思ってATM使わず窓口へ行ってしまうお年寄りの方は多いそう。そもそも、ATMのまえにすら立たない人たちが一定数いるのです。
また、「カンタン画面」があっても気づかれない、プライドが利用して使われない(自分に必要とは思わない)・・・なども問題としてはあるのかなと思います。
現場もっとみて、色々施策考えたら楽しそう。
UXを期間で区切る
こうした施策を考えるのに、UX白書による「UXを期間で区切る」考え方はわかりやすくていいなーと思いました。
※UX白書より引用
先ほどのATMの事例ならこんなかんじ?
- 予期的UX
- お金を振り込みに行こうと思う、ATMの前に並ぶか窓口に並ぶか考える
- 一時的UX
- ATMを操作する。うっかり取消ボタンおして「あ!」と思ったら一回カードが返ってきた!汗
- エピソード的UX
- 焦った…まあ一応振り込めたけど、後ろに並んでたサラリーマン、舌打ちしてたなあ。
- 累積的UX
- そういえば以前も後ろの人がイライラしてたかも。申し訳ないな。貯金を下ろすときは大丈夫だけど、振り込みの時はATM使うの嫌だな。
なお、私はこのモデル理解するのに一番適してるのは「おっぱいUX」だと思ってます。
直接人にいうのははばかられるので、ここでアピールしておきます。
UXのとらえ方 Hassenzahl model
UXのとらえ方のHassenzahl modelも復習の際・・・結局おっぱいで考えてしまいました。。
おっぱい偉大すぎてやばい。( ゚∀゚)o彡゚おっぱいおっぱい!
たとえるとこんなかんじ。
- 女子(デザイナー)
-
- 製品特性:サイズとかブラ補正とか色々調整した結果の胸
- 意図した製品の性格 実用的属性:たまに?いちゃいちゃするのに実用的 育児に超実用的
- 意図した製品の性格 快楽的属性:ぴー(自粛)
- 男子(ユーザー)
-
- 見かけの製品の性格 実用的属性:閲覧 いちゃいちゃするのに実用的
- 見かけの製品の性格 快楽的属性:ぴー(自粛)
- 結果:魅力楽しい満足 乳最高
男子は知らないかもしれないが!!
ブラジャーの跡が変につかないようにとか、肌が荒れないようにとか、和装の時とかジムで走る時とかはぺったんこにするブラつかうとか、色々必要なタイミングにあわせて手入れするとか(脱毛)、いい香りのクリームぬるとか・・・女子は意図した製品にするのに大変なんだよー。
・・・もっと詳細掘り下げたいけどグーグル先生に怒られそうなので色々自粛しました。
(乳をはじめ)悩みはほんと人それぞれすぎるので、UXデザイン=ユーザー体験再生産する仕組みづくりって、難易度高いなー、とも実感します。
でも実現したらすごく価値があるとも思うのです。
少子化解決とか。。。
なんかもう深夜で駄目な文章になってきたのでもう寝ます。
もうちょっとまじめに反芻して、自分の会社のサービスに活かせるようがんばります。
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