ビジュアルファシリテーターの阿呆な研究

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『書いて使う 会議を変えるノート』出版記念イベントに参加して、ノートが単なるノートじゃないことに衝撃を受けた

6/9(金)に、書いて使う 会議を変えるノート (プレミアムブックス版)の出版イベントに参加してきました!
その名も【会議を変えるイベント】『書いて使う 会議を変えるノート』出版記念イベント – “書いて使える”を体感!ワークショップ付

この本が面白いのは、単なる書籍やノートだけじゃない、ある『仕組み』がついている点。
それがAmazonだけでは伝わらないので、イベントにいってお話をきけたのがとてもよかったです。
書籍自体も、6/13(火)の発売以来、早速Amazonで売り切れてしまい、入荷まち状態の人気本の模様。
入荷まちをさらにあおりそうな気がしないでもないですが、イベントと、この本についての私が感じた解説をしていきたいと思います。

『書いて使う 会議を変えるノート』って?

会場に入ると、早速渡してもらえた『会議を変えるノート』。
「書いて使う」とあるとおり、かきやすいノートのような紙質の本なので、「会議の本かしら」と思って手に取ると結構びっくりします。


この本を執筆するまでの経緯を、IMJの杉田さんがプレゼンされました。
なんと、UXデザインのイベント(UX、デザイン思考、リーンスタートアップのためのワークショップ ファシリテーション入門【8/9開催】)を実施した際、「今の社会人は打ち合わせが苦手、困っている」ということを把握したそう。

当初は「三澤さんへ会議ファシリテーションを学ぶセミナーを依頼する」だったとのことですが。
セミナーというような形では有効ではなくもっと適した形があるのでは?という問いの元、ノートという形で開発をはじめたそう。


↑ノート開発のプロセス。
リサーチ、分析、ツール開発、プロトタイプして評価。
人間中心設計のプロセスをしっかり歩んでいる!!


プロトタイプ作って使って・・・を繰り返していた話は、三澤さんから。


会議を変えるノートのエクスペリエンスマップ=理想的なユーザーの利用状況と利用方法!
ノートをもってこの体験を経ることで、経験を積んだファシリテーターがもってる属人的ともみえるスキル「会議で設計して、実施する、積み重ねる」が実践できるという仕組みです。

  1. プロジェクトの計画をノートで整理する。会議でやることや進め方をミーティングノートで事前に計画・整理し、会議の目的を明確にする。
  2. ノートを見ながら、会議中で達成すべきゴールを意識して会議を進行する。
  3. 会議が終わったら、会議の参加者に4つの視点についてどのように感じたかを聞いてふりかえる
  4. SNSに投稿されたみんなのノートを見たり、イベントに参加することで会議に対するいろいろな人の工夫を知り、自分の会議をよりよくする。
  5. ノートを継続的に書き続けることで、チームマネンジメントに必要なスキルが身につく。

↑この太字の部分、一人だとまあできない、やりづらい、心おれるとこなんですよね。
イベント中も、「手元にノートがある=経験豊富なファシリテーターがいると思って」という話がでてきたとおり、まさに経験豊富なファシリテーターが日々の会議づくりを促すという力がこのノートにはあるのです。

「セミナーじゃ無理」といった三澤さんの返答の意味が、ここにきてすとーんとわかりました。
毎日毎日積み重ねて、考えて、たくさんの事例にふれていくものなので、一回のセミナーじゃ絶対どうにかはならないのです。
会議を変えるって。

そして、みんなの積み重ねの部分に関しては、「『会議を変える』プロジェクト」のページに詳しく掲載されています。
あれ、本じゃなくて、プロジェクト?!

会議を変えるノートはみんなでつくる、会議のノートです。みなさんも会議を変えるプロジェクトに参加して、会議を変えていきませんか?
『会議を変える』プロジェクトより引用

ノートを使っている人がインスタに#ノートが変えた私の会議で投稿していくことで、みんなのノウハウを見れるようになっています。


ノートがあがっていく!!

また、Facebookでも参加者の本園さんがノートを使った感想をあげてくださっていました。

そうそう!本園さんも『このフレームが絶対ではなく、改良をしていくとすごく使い勝手がよさそうな印象』とかかれていたとおり。
みんなでの知見共有が、ノートという会議でのタッチポイントを変える、もしかしたら他のタッチポイントを新たにうみだして開発するきっかけになるのです。
本もきっと、版をかさねていくとかわっていくのだろうし、どんどん「会議を変える」力をもって、人を育てるタッチポイントがふえていったらすげーなー!と思うのです。

会議についての本だけよんでも会議はうまくなりません。
もちろん、いきなり道具があったからってうまくいくものでは全然ないんだけど。
道具は、人ができなかったことをできるようにしてくれるもの。
道具を使いながら適切なステップで考えていくことで、会議をよくするマインドセットもだんだんそろっていくのではと思うのです。

そして単なる本、本の執筆者と読者、という関係性ではなくて。
ひとを変えるタッチポイント、同じ「会議を変える」というプロジェクトメンバーとして、社会で実践していく。
道具を、プロジェクトメンバー皆で考えて、ともにつくっていく。

これ、まさにサービスデザイン!
セミナーでも、単なるノウハウ本でもなく、『ノートをまずタッチポイントとしたサービス』という形になったことが、このノートのおもしろいところだなーと感じました。

※補足:↑でも、これがイベントに参加しないとみえづらいし、普通一発で理解できないの~。この「ともにつくっていくノート」というのがもっとひろまっていけーーーと念じています。

※補足2:単なる本ではないといいつつ、三澤さんのファシリテーションノウハウは『会議を変えるヒント』『事例でみる学び』としてしっかり読み物でまとまっています。
新入社員の人みんなまずこれよむといいと思うよ~!プロジェクトも、その中でやっていくミーティングも、考えるべき問がそろってる。一個ずつ、描きながら考えるのはやりやすいよー!

さっそく書く!描く!

イベントでは、早速ワークショップで、会議を変えるノート(ミーティングノート部分)を使っていきました。
自己紹介をしていって、どんどんノートに書いていきます。


かいていくと、笑顔が増える!

「絵が苦手でも、人の顔のアウトラインがあるからかきやすい!」と評判だった「参加者」欄。


ノートの右側は、自由に記入するエリア。
大事だと感じたことを書いてくので、描き方は人によって様々です。


よく一緒の現場でグラフィックレコーディングやファシリテーショングラフィックをやる、ネットイヤーグループ株式会社の原田さんのノート!
さすがカラフル!
(原田さんはラクガキのススメ~絵から発想力を鍛える、情報設計/構造トレーニング~というイベントを7月にネットイヤーで開催します。「描いてみたい!」という方におすすめ!!)

当日はビジュアルファシリテーションチーム『BRUSH』も参加。
参加者の皆さんがこの先の『会議を変える』に活かせるようにグラフィックレコーディングで記録しました。


描くのに加えて、適時全体を見て、参加者みなで「会議を変えていくために」考えたいことを問いかけます。


↑完成したグラフィックレコーディング

—-

今回のイベントをみてて感じたのが、この本は会議を変えるノウハウを伝える本ではなくて、「会議を変えるためのプロジェクト」なんだということ。
今回の出版イベントに参加した方の中には「会議についての本がでる」と思って集まった方も多かったと思います。(実は私もその一人!)
でも、単なる本でもノートでもなくて。
本をかった人が一人一人がプロジェクトメンバーなのです。

「会議が変われば、社会が変わる」
私が最初にファシリテーションを学んだ環境NGOで、青木将幸さんがおっしゃってた言葉。
最近、とてもかみしめることが多いです。
一人一人が尽力していくのももちろんなんだけど、促進する仕組みづくりってとても大事。

私も会議をファシリテートする身として、プロジェクトのいちメンバーとして、では世の中に何をしていけるんだろう?というのを問い続けて、アウトプットしつづけたいなと考えています。

↓みんな書いて使って共有して、「会議を変えるためのプロジェクト」知見ためていきたい!!

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