ビジュアルファシリテーターの阿呆な研究

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UXについて考えたくて「観察」ワークショップに参加してきた!

制作するwebサイトの精度をあげるには、よい「問い」が必要だ。

3年半前、制作会社からECサイト運営会社に転職したものも、データから問いをたてる必要性にかられてだった。そして現在私はデータドリブンな世界 〜効果測定などで得られたデータをもとにアクションをおこしていく世界〜 の中にいる。

ただ一方で、データ中心で問いをたてることに限界も感じている。データ中心の問いをたてても、「PCとスマホでどう連携するのか」というような、媒体をこえたユーザーへの価値を生み出す「問い」がうみだしづらいなあ、と痛感したからだった。

データ中心の問いは、画面単位での改善点は見えてくるんだけど、ユーザーの行動を変えるアクションは見えづらい。あてずっぽうに問いをたてても精度は低い。
ゆえに、ユーザー目線からも「問い」をたてたくて、ユーザー中心デザインを学ぼうと考えた。

※UIやさんにできることの限界を感じ始めたのは「認めたくないものだな。自分の作ったUIの限界というものを。」という記事あたりがきっかけです。このときUX=ユーザー体験と認識しただけで、UX改善=イノベーションだとは理解していません。しかし、データドリブンに基づくUI改善に限界を感じたのは事実なので書いておきます

「観察(オブザベーション)」ワークショップについて


Observation / Hello, I am Bruce

そんなわけで今回参加したのは棚橋弘季氏が主宰する「観察」ワークショップ
人が無意識にやってる行動をみて、そこから発想をしていこうという「デザイン思考」には欠かせない過程だ。

「マーケティングリサーチでも用いられる、ユーザーの声を聞く調査であるアンケート調査法やフォーカスグループインタビューなどの手法ではなく、観察中心の調査を行うことが必要です。なぜならデザインとは人の体の動き、心の動きとともにある、ものの形や振る舞いを決めて行く作用であるからです(中略)
日常生活で意識的に行っている行動はそれほど多くはありません。だからこそ意識を声として聞くのではなく、無意識の行動を観察することが必要になります」
ペルソナ作ってそれからどうするの?ユーザー中心デザインで作るwebサイト 棚橋弘季

デザイン思考って?

デザイン思考については以下公開されている、棚橋氏のスライドがとてもわかりやすいですよ。ぜひチェックあれ!

・「全く新しい体験」をデザインする手法=デザイン思考
・データドリブンは顕在した「不満足」を見つけるのによい手法。
例:iPhoneの存在は「全く新しい体験」イノベーションである。
・デザイン思考は、データドリブンではなく、ユーザー中心デザインの考え方である。
・ユーザー中心デザインをするには、以下(1)(2)が必要
(1)まだみたされてない、人々のニーズを見つける=観察
(2)そのニーズを達成するアイディアを実現する=プロトタイピング

マーケットリサーチに基づくデータドリブンなアプローチとは、問いをうみだす方向性が違うんだなって感じた。
小論文を書くとき、論点についての歴史を探るのか、周囲の世界を探るのかというような、まったく違うベクトルだ。どちらも、問いをうみだすツールとしては有効なのと同じように、データドリブンとユーザー中心デザインの両方考えてこそ、施策に広がりがでてくるのではないだろうか。

なぜ、デザイン思考(ユーザー中心デザイン)が新しい体験をうみだすか?


leatherman can opener / Martin Lopatka

・ユーザーはあることに満足していると、あることに不満足な状態に気がつかないから。
だからこそ、隠れた「不満足」を見つけるための「観察」が必要!
隠れた不満足の例
・缶詰に満足すると、つまったことに満足して、あけづらいところに視点ががいかない。
・昔は缶切りではなく、ハンマーでこじあけていたけど、保存できるというメリットに皆注目しており、「あけづらい」という所に視点がいっていなかった。
・そこで、他人がハンマーであけづらそうにしてるのをみて、缶切りを考えるというのが「観察」だ。
・行動観察は、対象の行動を観察し、一個一個行動をあらいだすことが必要。
行動を洗い出し、その行動の中から隠れた不満足を見つけて、アプローチしていく方法を考える。

「昔は缶切りではなく、ハンマーでこじあけていたけど、保存できるというメリットに皆注目」このところ、グサっときました。データドリブンな世界にいると、超効率よく缶をあけるハンマーは生み出せるけど、缶切り、ましてや缶自体がぱっくり開くやつは生み出すことができないんだよね。。うう。ぐさぐさ。

ワークショップ:「ゼリーを食べる」

・被験者1名がゼリーを食べる様子を、4名で観察

・観察者は被験者がゼリーを食べる様子を行動に分解し、書き出す

例:ふたをあける、ふたを裏返しにして机におく、ゼリーを崩す、
ナタデココを食べようとしてスプーンから落としまた拾う、など

そしてこんなかんじでみんなで書き出していく!たくさんでてくるよ!
「あまりかまずにのんだ」「ゼリーを淵のほうからすくった」とか。みんなすごく観察してる・・・

・書き出した行動に対して、KJ法でラベリングをする。・書き出した行動で、ユーザーが実は困っていそうな行動をぬきだす
☆例☆
・ふたの裏の汁がてについたのでふく
→手に汁がつかないようにできない?
・スプーンが男性の一口より小さい
→男性の一口でもっと食べやすいものにできない?
・最後にもちあげてかき集める
→かきあつめなくても食べれる仕組みにできない?
・ユーザーが困っていることをヒアリング、だと、イノベーションにはなりづらい。

行動観察してみて気づいたのは。一つの何かをするのに、小さい行動がたくさんつみかさなっていること。この行動をひとつずつばらしていき、相関関係を考え、改善できる行動を考えた。行動に視点をあてて問いをつくっていくのがおもしろかった。

とくに、スマホ画面のUIを考えるとき、行動を分解することは有効では?と感じた。
例えば、手の動きの最適化。スマホの画面はタッチパネルで、おす、拡大する、フリックする、入力するという手の行動の繰り返しだ。PCよりも手の動きのバリエーションは多いように思う。この動作がよりスムーズにいけるUI=使いやすいUI、となるのではないだろうか。

また、行動の分解をすることで、PCやスマホ、ガラケーなど媒体個別でみているだけでは見えなかった購買行動パターンを探れるんじゃないかと思う。

これまで私は自社でPC(もしくはガラケー)という現実とはちょっと切り離されて考えられる世界の中で主にユーザー体験を考えてきた。しかし、今度は「PCなみの情報を持ち出す」媒体としてのスマホが加わったことでユーザーの旅行を選ぶ体験は変化しているはず、だと思うのだ。
ユーザーがPCやスマホや他媒体、店舗など、どのように使って、旅を選んでいるか包括的にとらえ、ユーザーの行動を変える施策を検討していきたい。

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画面のデザインだけじゃなく、行動を変えるデザインを作る。
今年度の自分のミッションにして、サービスを考えていこうと思う。わくわくするぜ!

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